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今年に入りフィレンツェのバルディ宮 "Palazzo Bardi" という建物の一室に描かれている1700年代のフレスコ画保存修復作業が始まりました。このバルディ宮ですが、一説によるとかの有名なブルネレスキの手により1400年代後半に設計されたのではないかと言われています。建物に一歩足を踏み入れると中心が吹き抜けとなっており、上品な回廊が歴史の重みを感じさせてくれます。現在は建物内部を分割し、アパートやオフィスとして利用されていますが、建設当初の光景が思い起こされる様な雰囲気を持っています。建物の名前にある『バルディ』ですが、1300年代に金融・商業において成功を収め、フィレンツェにおいて大きな権力を持っていたファミリーに由来します。バルディ家がいかに大きな力を持っていたか…それを象徴するかの様に、バルディ宮の近くにあるサンタ・クローチェ教会には、『バルディ礼拝堂』があり、内部はジョットの手による「聖フランチェスコの物語」をテーマとしたフレスコ画が描かれています。 保存修復作業を行なっている1700年代のフレスコ画は、残念ながら資料が残っておらず作者の名前は不明です。ローマ神話をテーマに描かれた作品は比較的保存状況も良く、修復作業のメインとなるのは建物自体の歪みが原因と思われる漆喰層の亀裂補修と補彩作業が中心となります。そんな中、作品を観ていて気付いた事がひとつ。天使と女性が描かれたフレスコ画…どこかで観た事がある様な。。。そうです。ローマのヴィッラ・ファルネジーナ "Villa Farneseina" にラファエロが描いたフレスコ画作品「ガラティアの勝利」。巨匠の作品と比べるともちろんクオリティーに違いはありますが、所々人物の表現方法などに共通点が見受けられます。もしかするとこの作家は作品を描く前にローマを訪れ、このラファエロの作品を観てインスピレーションを受けたのかもしれません。ラファエロが「ガラティアの勝利」を制作したのは1511〜1512年頃とされています。そこから現在に至るまで500年。その間に何人の芸術家が影響を受けたのでしょうか…これは私の勝手な妄想に過ぎないのですが、『作品にまつわる連鎖』を考えずにはいられないのでした。。。
by affresco-bastioni
| 2011-02-18 21:30
| 修復家の独り言
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